知的障がいではないけれど…境界知能って、なに?

知的障がいではないけれど…境界知能って、なに?

うちの子、勉強が苦手…

どうも授業についていけてないんじゃないかしら…

お子さんの学習について不安をお持ちの親御さんもいらっしゃると思います。

「知的障がい」ではないけれど、もしかしたら「境界知能」の可能性があるかも…?

今回は、意外と知られていない「境界知能」についてお話をしていきます。

知的障がいじゃなくても、支援が必要な「境界域」

勉強も仕事も人間関係も、なんだかうまくいかない…

調べてみたら「境界知能」だった、と大人になって分かる人も実は大勢いるといいます。

そもそも、知能指数(IQ)の平均は85〜115。

「知的障がい」とは、IQが69以下の人のことを指します。

その間のIQ70〜84を、「境界知能」という訳ですね。

「境界知能」の人数は、1700万人にのぼると言われていて、日本人の7人に1人は境界知能、という計算になるのです。

境界知能に当てはまる本人としては、授業が全く分からない、人間関係がうまくいかない、など、困りごとが多いのに、「知的障がい」ではないので、そもそも社会的な支援の対象ではないし、本人の努力が足りない、サボっている、などと誤解され、支援が必要であることに気付かれないことが多いといいます。

境界知能ってどんな感じ?

具体的に、「境界知能」とはどんな状態のことを言うのでしょうか。

生まれた時から呼吸器に異常があり、入院生活が長かった筆者の子どもは、

なんだか成長もゆっくり。

発達検査をしてみると、まさに「境界知能」の数字でした。

小学校低学年の我が子の場合、平均域の人たちと何が違うかと言うと、

○文章問題がとても苦手

○学校で言われた大事なことを家で伝えられない

○体育の時など準備がゆっくり

などなど。

特に学習面では、「そんなに難しく考えなくてもいいのに」という問題を、とても難しく考えてしまい、「なぜそうなるの!?」という珍回答がたくさん生まれました。いわゆる「思考の柔軟性」が足りない印象です。

例えば、1年生の時、こんな問題が。

問題:つぎのかずを すうじでかきましょう

  1. さんじゅうはち  ②ごじゅうに 

問題としては単純明快、数字で書けばいいだけなのですが、

我が子は、①(39) ②(53)と回答。

「次」というのを、そういう意味に捉えたんですね。

これに関しては、筆者の中で不正解にできず…学校にそのまま提出した覚えがあります。

時として、こちらが考えもしないような発想をするのも特徴のようです。

またお子さんによっては、コミュニケーションがうまく取れない、集中力がない、手先が不器用、などの問題を抱えていることが多いようです。

知的障がいではないからこそ、気を付けなければならないこと

境界知能で厄介なのが、「知的障がい」ではないから、このくらい出来るはずだ、と考えてしまうところ。単純な問題なのにややこしく考えていると、「なぜこんなことが出来ないの?」とついつい言いたくなってしまいます。

そんな時、周りの人間は自分をグッと抑えて、当事者が何に困っているのか、

どんな物の見え方をしているのかを知る必要があります。

境界知能であること自体ももちろん心配ではありますが、境界知能であることに気付かないことの方が心配です。出来ることが「当たり前」と思われていると、本人にとって、「生きにくい」世の中になってしまいます。

勉強が苦手、コミュニケーションがうまく出来ない、指示をすぐ行動に移せない、など、少しでも気になることがあったら、「自分の子は境界知能かもしれない」と考えるだけで、見方が変わってくるかもしれません。

お子さんがより「生きやすく」なるよう、周りが理解して寄り添うことが大切です。1つのことにつまずいていたら、ちょっと工夫してみたり、出来ることを探してみたり。「こうすれば何とかなる!」と言う体験を積み重ねていけるといいですね。